夫を三人称で呼ぶ時の話です。
初めに断っておきますが、人が配偶者のことを何と呼ぼうと、何も思いませんし、否定もしません。好きに呼んでいいと思います。
あくまで自分の話として描きました。
結構人それぞれだなあ~と思います。
「主人」派、「旦那」派、「名前」派、「あだ名」派、「彼」派。
意外と、「夫」派は少ない気がしています。
みんな、こだわって呼んでるわけではないのかなあ。
私は私の夫を、「夫」と言う。夫のことも知っている知人には、あだ名で言う。夫の愚痴を誰かにこぼす時だけは「旦那」になるかも。そんな感じです。
ちなみに、人の旦那さんことは、「旦那さん」と呼びます。(この時も、私の中の江戸時代の商人が、毎回「ヘイ旦那!」と合いの手をいれる)これは特にこだわっているわけではありませんが、「ご主人」と呼ぶのはやっぱり少し躊躇してしまいます。
関東の知り合いたちが、旦那さんや彼氏のことを「彼は~」というと、一回一回、びっくりたまげます。おしゃれすぎて。ドラマっぽすぎて。「彼」。地元にはない文化だった…。「彼」とか言ってたら、ヤンキーにハブられること必須。
そんな街で育った、おいしい山形Tシャツを着る「彼」…。
いや、それが一番いいんだけど。だって、「He」だもの。それが標準語なんだもの。
彼って言いたい。でも言えない。
「主人」にこんなに気が引けるのは、主従関係をイメージしてしまうからだと思います。
特に夫とは、高校の同級生で、結婚するまで対等な立場だったのに、籍を入れるだけでそれが変わるとは思えない。
「家の主」であるかと言われればそうなんだろうけど、でも、私は夫に仕えていないし、私が今外で働いていないのは、夫婦で話し合った上の役割分担です。(それを気楽な生活、と言う人もいるけれど。言っとけ。)
多分、何かしらの経験から、養ってもらっていることにコンプレックスがあって、それをこじらせて「主人」と呼びたくないんだろうなあ、と自己分析しています。
人が、うちの夫のことを、「ご主人は~」と言うのを聞いても何とも思わないから、あくまで自分の問題なんだろうな。
私の100倍ちゃんと専業主婦をこなしている友人や、仕事も家事もこなすワーママの友人が、配偶者のことを「主人」と言っているのを聞くと、「むしろ家の主人は、あなた(友人)じゃないか。」と、思うし、日々の妻としての頑張りを、おごっていないことを、心の底から尊敬します。えらいなあ…。
きっと、私みたいに、そういうコンプレックスをこじらせていなくて、自分の役割を全うできているから、「主人」という言葉なんて、ちっとも気にならないんだろうなあ。
私も、私の役割を、コンプレックスなんて感じなくなるくらい、ちゃんと全うしないとなあ。
でも、夫は「夫」だなあ。
「主人」よりも「旦那」よりも、「夫」が似合う。
私にとって、それはとてもいいこと。
「彼」は似合わないけれど。
そんな夫。