この4月に幼稚園に入園した長女。昨年度のプレ幼稚園は、私が連れて行っていたので、初めてのバス通園です。長らく、園バスに乗ることを楽しみにしていました。
待ちに待った初登園日。
玄関を出ると急に、「ちょっと寂しくなってきちゃったかもしれない。」と言い出し、ありゃ…泣いちゃうかな、と焦りました。
しかし「しんぱいごむよう~!!」(とよたかずひこさんの絵本、おいしいともだちシリーズより)でした。
バスの先生が、降りてきながら「おはよう長女ちゃん!」と言ったかみたか、長女をわき腹にガシッと抱えてバスに戻り、無理やり気味に椅子に座らせたかみたか、先生の「いってきまーす!」にかぶせてドアが閉まり…、「かっさらわれる」感じで出発しました。
3年と3か月間、ほとんど離れずにいた私たち。
バスに乗る瞬間が、家がほぼ全てだった3歳の女の子がちょっとずつ世界を広げていくスタート地点。実家も遠くて、夫も今ほど協力的ではなくて、二人きりばかりの空間は、しんどいこともあったけど、3年も一緒にいられて楽しかったなあ。濃厚だった。いっぱいかわいかった。長女、ありがとうね。
…なんて、感慨深くバスを待っていたのに、
親も子も、泣く隙なし。
颯爽と次の子のお迎えに向かうバスを見ながら、
「先生、プロだぜ…。」
の感想しか残りませんでした。
親の私ですらついていけないスピードだったので、長女はもっと、「?????」な感じでした。何が起こったのか、バスの椅子に座らされたな、あっ…、って感じの別れでした。窓の向こうの長女は、こっちを向いているのに目が合わない、固まって、情報処理中の顔をしていました。かわいかった。
初登園の日は、これから楽しい園生活が待っていそうな、「ちょっと寂しくなってきちゃったかもしれない」長女の背中を押すような、いい天気。
前の夜の大雨が嘘だったみたいに、青く澄んだ朝でした。